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雪月野原日記

2008.06.04設置 おバカ家族の脱力な日常

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2015年11月の読書話

もうすぐクリスマスもやってきますが、昨年まで疑うことなくサンタの存在を信じていた次男坊。
夢を見るのはいいことだけど、さすがに十歳にもなってサンタを本気で信じてるのはどうかと思い、今年は少し前からカミングアウト。
多分薄々いろんなほかの子にも聞いていてわかりかけていたとは思うのですが、マジで信じていたような様子だったので、母としてはちょっと忍びない。
でも他人にバカにされて涙目になるくらいなら、ここはやはり親として引導を渡さねばとか勝手に思ったのでありました。
最初は「またまた~」と(冗談言っちゃって)みたいな感じでしたが、事あるごとに今年のクリスマスプレゼントはどうしようか、などと言ってみると、「サンタは親なのか?!」とようやく悟ってきた様子。
ある意味純粋で素直な子なのですが。
すまんな、次男坊。サンタのいるふりをしてきた母を許しておくれ。

続きから、11月の読書記録を出しておきます。
以前買ったかどうか覚えがなくて、同じ本を二冊も買ってしまった今月でした。とほほ、です。





yudukisouの本棚 - 2015年11月 (10作品)
IN★POCKET 2015年10月号
読了日:11月04日



今回の巻頭特集は有川さんの新刊『だれもが知ってる小さな国』でした。
もちろんこの作品は児童文学である佐藤さとるさんの『だれも知らない小さな国』から始まるコロボックルシリーズをもとにして書かれた作品なのですが、村上勉さんの絵とともに新たな有川版としての物語なのです。
小学生の頃、夢中で読んだ物語は、今なお懐かしく思い出されます。何よりも村上さんの絵がちゃんと継承されていて、この特集での冒頭を読んだだけでももう一度佐藤さとる版を読みたい、有川版の続きを読みたい、と思わせてくれたことが良かったです。
もちろん有川さんは好きな作家の一人ですが、そのひいき目を抜きにしても楽しみです。
思わぬ献本企画でいただきましたが、この特集以外も久しぶりに『IN★POKET』を読ませていただいて、エッセイや対談が意外なほどに面白かったです。紹介されていた読んだことのない作家の本も読んでみようと思ったり、連載小説とかもちょっと続きが気になって、200円程度なら次号も買ってしまおうかしらと思いました。
きっかけはコロボックル物語ですが、思ったよりも収穫の多い本だったと思います。
献本企画、ありがとうございました。



短編なため、途中で挑戦されてもわかるわけないだろと突っ込みつつも、すぐに種明かしがあるのでストレスなく読めました。
『数字錠』は二人がコーヒーを飲まなくなった理由となった話。
『紫電改研究保存会』は、憎めない話でした。横からちょこっと謎を解いてみせるのですが、後から判明するだけにまあ仕方がないと思わせる詐欺話。
『疾走する死者』で出てきたジャズの才能。頭が良いだけではないのかとそこで初めて知りました。
『ギリシャの犬』は推理小説の醍醐味。小さな事件が大きな事件のきっかけだったり、御手洗を胡散臭い目で見る刑事と一度お世話になって信じている刑事とのやり取り。やはり探偵はこうでなくては。
ちなみにうちの旦那は置いてあった本を見て『おてあらい』と読みました。

ハケンアニメ!
辻村深月
読了日:11月14日


アニメを仕事にしている女性三人が主役。
それぞれプロデューサー、監督、アニメーターとつながってはいるのだけど、その仕事への情熱具合が熱くてアニメに詳しくなくても面白いと思います。
近年の辻村さんの作品の暗さはなく、どちらかというと有川さんに近いものを感じるノリでした。ほんのりとした恋愛要素もそんな感じです。
そして、過去作品のモチーフも当然出てきます。
しかし何気に登場人物皆美人とイケメン設定でした。



二巻が出るとは思っていなかったです。
作者の言う通り、この巻では探偵役の松下がずっとめそめそ。不憫すぎる(笑)。
メンタルが弱いのがいいのか悪いのかわからないけれど、少なくとも松下が悪いやつではないのは救われます。
その力を使おうと思えば、どこまでも利用可能なところ、可能性の広がることを図らずも自分で示してしまったから。
しかし、いろいろ臭いだろうな…。
家族のことも気になります。

かぼちゃ小町 料理人季蔵捕物控 (ハルキ文庫 わ 1-28 時代小説文庫 料理人季蔵捕物控)
和田はつ子
読了日:11月15日

かぼちゃ料理のあれこれと思いきや、冒頭でいきなり熟柿が盗まれ、季蔵の命も狙われたりしますが、前巻から続いていた事件の黒幕はひとまず解決。
盗まれた熟柿の代わりに干し柿を作ったりしますが、同心に任せきり(笑)。
すっぽん屋の娘が出てきてすっぽん料理とか、牡蠣とか、季節的にはちょうどよかったのですが、やはりあの時代でも庶民の口にはなかなか入らないようです。


今回はドラマが先。
ドラマでは主人公が息子になっていましたが、本作での主役は父。
娘のストーカー話も母の妬み話もなく、かわいいヒロインもおらず、父の職場での横領詐欺話と思わぬ方向からの嫌がらせ話でした。もちろんドラマは見せ場としての主役と華を添えるヒロイン、もう少し盛り上がる事件があればよりよいという事情を鑑みれば悪くはなかったと思います。
この人の本は虐げられた主人公が、最後にはどーんと気持ちよく終わってくれるので、そこまでの我慢だと思いながら読んでいきます。
理不尽な話が嫌いで、勧善懲悪が好きならこの作者さんはお勧めです。

旅猫リポート
有川浩
読了日:11月24日


内容を知らず、猫の話だと思ったのに、反則です。
途中からこの流れは、と思ったのにもかかわらず、泣けて泣けて読み進められなくなりました。
いい人、は早くこの世を去ってしまう。大切な人は、程よく悪く善い人でいてほしい。
猫は飼ったことがないけれど、かつての飼い犬のいろいろを思い出してしまいました。我が家にはもったいないほどの賢い犬でした。
やはりまだ動物は飼えないです。



未希と遊の結婚式編は懐かしいメンバーも見られてよかったです。
立夏と碧のデートにかわいいと思いつつ、やはりこうなるかと。設定は中学一年だものね。そんなものかもしれない。
同じく中学生なのに朔はいい男だねぇ。



遠野編終了です。…が、南部朱雀の後継者はよくわからなかったし、誤解したまま白虎拳の館長は去っていくし、やや中途半端なままです。だからこそのこの先の最終章かもしれませんが。
新たな雨宮の配下も出てきたり、葵とハーディも暗躍していたりと本当に今度こそ終わるのかなと思いながら最後を待とうと思います。

神の子 上
薬丸岳
読了日:11月30日


出生届も出されず、戸籍を持たずに生きてきた少年、ひろし。IQが高く、それだけを糧に生き抜いてきたところで、組織からうまく抜けられず殺人事件の犯人として少年院へ。そこでようやく戸籍を与えられることに。
そこで出会うのは、磯貝と雨宮。三人で脱走を試みたりと法務教官の内藤を困惑させたりします。
やがてそれぞれが出所し…。
会社を興したり、ホームレスになったり、障碍を抱えたりしながら過ごす三人のその後が書かれます。
それでも組織の影は見え隠れしながら存在し続けます。
そして、何かが起こりそうな予感を秘めたまま、上巻が終わります。

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プロフィール

HN:
ソウ
性別:
女性
職業:
看護師
自己紹介:
マイダーリン(ちょっとおバカなだんな)、5歳違いの息子二人(長男坊・次男坊と称す)との4人家族の働く母。
プライベートと仕事のときの人格評価が真っ二つ。
チビでメガネ。

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