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雪月野原日記

2008.06.04設置 おバカ家族の脱力な日常

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朝から涙目(無駄に語る)

この冬(12月後半から)、朝の8時からテレビ愛知でフランダースの犬がやっておりました。知る人ぞ知る名作劇場ですね。
でもって、仕事の遅番の日や休みの日、仕事の日は車内のテレビで通勤中に見ていたわけです(ちなみに車内では踏み切りの待ち時間が長いのでそのときに見られます)。
今日最終回だったんですね。
ええ、あの場面ばっちりです。
だいたい2話ずつやっていたので、今日は放火疑いと家追い出され状態からクライマックスまで一気です。
今日は午後仕事なので保育園へ送っていくのものんびりできます。
ごみの片づけやら子どもの保育園行く準備などに追われつつも、つい見入ってしまいました。

「もう意地悪はやめるよ」
下働きのオヤジが反省します。今頃遅いわっ。
「ネロや、約束どおりクリスマスを一緒に過ごしにやってきたよ」
以前隣に住んでいたロゼッタおばあさんが吹雪の中をわざわざやってきます。しかもネロのおじいさんが死んだことを知りませんでした。なんてこと!と驚きます。そうだろそうだろ。
「私が悪かった。今度はアロアと一緒に教育を受けさせるぞ」
アロアの父ちゃんが反省します。…そんな人を見る目がなくて村のリーダーが務まるか。
「引き取りにきたよ」
と知り合いのおじさんがやってきます。…正直遅いわっ。
「私はルーベンスの後を継ぐものだと思い、画家としての素質を…(忘れたので中略)」
絵画コンクールの審査員だったおっちゃんがわざわざネロを訪ねにやってきます。
吹雪の中、すべての人がネロを探し回ります。何で見つからないんだろう…。
パトラッシュは吹雪の中をネロを探して出て行きます。『暖かい部屋も食事も全部パトラッシュを引き止めることはできませんでした。』一口食べていけばネロを助けられたかもしれないのに~(いや、その時点で限界だったんでしょうが)。
「ネーロー」
アロアが叫びます。
もう涙目。
教会のシーン。終了。

………この表現で子どもはわかるのだろうか…。
「ねえ、おかあさん、ネロはどうなったの」←疲れちゃったんだってさ
「なんでみんなさがしてるの」←ネロが大事だからだよ
「どうしておうちでちゃったの」←お金がなかったからかな
涙目の母に理由もわからない子ども。
難しすぎて大人の事情はわかりませんよね。貧乏すぎてお金がないだの、放火疑いだの、お金落としただの、全部大人的事情で、現代日本の平均的お子さまであるうちの子は、貧乏すぎてご飯が食べられないことも経験したことないし(そんなものを買うお金はないと言ってるけど、本当に切羽詰ってはいないしね)、普通に生まれたときから持ち家があるし(ちなみにマイダーリンも私もごく普通の借家住まい出身なので、自分の部屋イコール贅沢という育ちです。昭和終わりにかけてはそういう家も多かった…と思う)。
これは大人のためのアニメだ。そうに違いない。
「あのちいさいひとたちはなに」←天使のこと?
「なんでいきなりとんでいくの。ひとはとべないんだよ」←…さすがに言葉に詰まる。
まったく悲しみも沸かない疑問だらけの次男坊。
次男坊が作品中一番悲しかったシーンといえば、パトラッシュが元の飼い主に鞭とかで打たれるシーンでありました。
「ネロとパトラッシュはお金がなくて食べ物も買えなくて、しかも寒くて死んじゃったんだよ」
一応こう言ってみましたが、「もうすこしいえにいればよかったのに」とごく当たり前な答えでした。
う、うーん、それがネロの美徳であり、物語のすれ違いの悲しい部分なんだけどもね。
「家にいたかったけど、お金がないといられないんだよ」と言うと、「だからおしごとするの」と納得したようでした。仕事をするイコールお金をもらうと言うのは、4歳児である次男坊にもわかることのようです。お父さんが会社に行く理由の第一がそれだしね。まだお年玉の意味もわかってないし、中身を見せてもいないです、次男坊には。お金お金言うのもあまり教育上よろしくないのでしばらく考えた末「みんながネロにもう少しだけ早く優しくしてたらよかったのにね」と言うと「やさしくしたらしななかったの」と言ったので「うーん、多分ね」と言うことでとりあえず決着。

いやー、フランダースの犬って難しいと改めて思います。説明ろくにできない母でありました。
おまけに言うと、ネロは働いてもあまり賃金がもらえなかったと言うのもあるんだけど。お金の価値って難しいよね。もっと言うと、きっと庇護されるべき年齢ぎりぎりのような気がします。アロアの父ちゃんなんて、絵ばかり描いてとか言ってたし、友だちのジョルジュは働きに出て行ったし。
今の世の中、贅沢な一方で、不況で仕事もなく家もなくお金もなく、今日生きられるかどうかわからない位困窮している方々もいます。
とりあえず子どもだけでも「お腹が空いた」と声を大にして言えば助けてもらえる世の中であってほしいです。
でも毎日面白おかしく生きることだけが精一杯の次男坊には、大人的事情なんて正直どうでもいいんだろうなと思います。恵まれてるからね。
本当、みんなそうであってほしいです。
 
スペシャルくだらない蛇足。
風車があったので、いままでずっとオランダの話だと思っていたあほな私。実はベルギーだったということを今回初めて知りました。

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プロフィール

HN:
ソウ
性別:
女性
職業:
看護師
自己紹介:
マイダーリン(ちょっとおバカなだんな)、5歳違いの息子二人(長男坊・次男坊と称す)との4人家族の働く母。
プライベートと仕事のときの人格評価が真っ二つ。
チビでメガネ。

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