雪月野原日記
2008.06.04設置 おバカ家族の脱力な日常
読書話8月から9月分
- 2008/09/25 (Thu)
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何事も程ほどにと思いながら、やること多くてやめられな~い。
くちゃいくちゃい湿布貼って(ばばくさい)頑張ります。
あ、それから次男坊のトイレトレーニングは、パンツのときだけなんとかさまになってきました。
でも短時間で「おしっこでる、もれる」と言われると、とても面倒。
ああ、これを乗り越えないとオムツ外れないのよね。
これから出先でトイレ場所を確認して移動する癖がつきそうです。
さて今月の読書話に興味ある方は続きをポチッとな。
「楽園」宮部みゆき
「模倣犯」から9年、主人公だった前畑滋子が再び事件に遭遇します。
最初はとある子どもの超能力を探るはずが、どんどん事件に深くかかわっていくことになります。
「模倣犯」関係者にとっては決して長くはない9年という月日の中で、事件に傷ついた主人公。
確かに嘘は人を傷つけ、時には犯罪となります。真実は大事。でも、真実を全部知る必要は無い。むしろ、真実は必ずしも必要ではない。真実は一つではなく(別に某探偵にけんか売っているわけではないです)、それぞれがそうだと信じていることが真実であり、世の中にたった一つだけあるのは、事実だということ。
私もそう思いました。
「使命と魂のリミット」東野圭吾
心臓外科で研修中の主人公。そこで大動脈瘤の手術の助手をすることになります。
死んだ父と同じ病名、同じ手術。そこには大きな理由が隠れていたのですが、手術中に思わぬ妨害が…。
この方の医療系は初めて読みましたが、ただの医療話に終わらないところがさすがです。
作者が元エンジニアらしく仕掛けも十分。
使命と魂。読んだ後、この言葉は重く響きます。
「夢見る黄金地球儀」海堂尊
「チームバチスタの栄光」を書いた作者の小説ですが、軽いノリで読めます。
主人公の悪友と繰り広げる黄金地球儀奪取作戦は、果たしてうまくいくのか?というのがテーマなのですが、そう思えないくらいバカバカしくてそれでいて絶体絶命な事情。最後まで楽しめます。
主人公の父が作った製品は、小さな工場で作られたとは思えないユニークで天才的なものばかり。物語の本筋よりも気になってしまいました。
「ナイチンゲールの沈黙」に出てきた人物がここでも活躍。それは読んでからのお楽しみです。…同じ市内?と思われます。
「精霊流し」さだまさし
さだまさしのファンでも何でもありませんが、前から映画化されたりと気になっていたの読んでみました。
精霊流しと言えば長崎の話ですが、よく読むとさだまさしの自伝的な話でした。←ファンには周知の事実だと思うけど、ファンじゃないから初めて知りました。あ、歌は好きですよ。
でも物語は全体的に柔らかい感じがして、情というものが感じられます。
古きよき時代ばかりではありませんが、きっとそういう生活を送ってきたからこそできた歌なんだろうなと思いました。
「夜叉桜」あさのあつこ
「弥勒の月」の続編でした。
人を信じることのできない偏屈同心と同心に相容れないと思っていながら結構いいコンビの親分。食えない小間物屋の主人。
出てくる人物は全部一癖ありますが、案外それが魅力的。
まさか続きが読めるなんて思っていなかったので、なかなか掘り出し物でした。
ただの江戸捕り物の話だけではないのがかえっていいのかもしれません。
「ブラックペアン1988」海堂尊
時間軸は「チームバチスタの栄光」よりもずっと前。昭和と平成の狭間
くらいですね。
途中まで、出てくる人物が将来のあの人か!ということに気づかなかったこともありましたが、この話の主人公は「チームバチスタ…」とか「ナイチンゲールの…」に出てきた人物を確認するためにもう一回読み返してみようかと思っています。
ちなみにこの話の中にチラッとだけ「夢見る黄金地球儀」の話も出てきます。
この話の世界が好きな方は、一冊で二度おいしいかもしれません。
そして、最後の最後にこの題名の意味がわかります。
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プライベートと仕事のときの人格評価が真っ二つ。
チビでメガネ。
この記事へのコメント
無題
そうでしたか?私は全然気づきませんでした。
私のコメントにソウさんの文章を指摘する意図は無かったです。
宮部みゆきさんの書く「悪」は容赦が無くて、読むのがしんどいです。目を背けたくなる人間の負の感情をリアルに書かれるともう、自分もドーンと落ち込んでしまいます。
オススメというか小説ではないのですが、斎藤美奈子氏の書評が面白くて好きです。
早速ありがとうございます
はい、私が自分で書き間違いを読んで訂正したくなりました。一字で違うもんだな…。
宮部さんの書く残酷さは、だからこそリアルに感じる辛さですよね。
斎藤美奈子さんですね。今度読んでみます!
最近宮部みゆきを読んでませんが
模倣犯は読むのが辛すぎて挫折。本は持っているのでいつか読めたらいいなと思います。
さて、
>真実は一つではなく……
上記は宮部みゆき著作で一環した考えのようですね。
たしか『ぼんくら』だったかな、そのような事が書かれていました。
私も某少年探偵が「真実は一つ!」と叫んでいる声を聞く度に、コッソリ吹き出しています。
子ども向けの『夢にも思わない』も、事件が解決したあとに、もう一つの真実に気づかされます。子ども向けなのに、底が深い(子どもをバカにしているわけではないです)と感心したものです。これが私の初めて読んだ宮部作品で、宮部ワールドにどっぷりハマるきっかけになりました。
長々と自分語りすみません。
宮部みゆきは…
でも、物語のうまさは1冊読んでも感じます。
>模倣犯は読むのが辛すぎて挫折。
そうですね。私も途中のひどい描写は最初読み飛ばしていました。
>真実は一つではなく……
今読み返したら、微妙に文がえらそうでした。「私はそう思いました」→「私も」の間違いですね。宮部さんの考え方は共感しました。読んでから、真実はいつもひとつじゃないよなーと思うようになりました。
『夢にも思わない』も図書館が復活したら予約してみます。
また何かお勧めがありましたら教えてください!結構何でも読みます。