雪月野原日記
2008.06.04設置 おバカ家族の脱力な日常
読書話11月から12月分
- 2008/12/24 (Wed)
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現在午前中だけで70人くらい診察してます。終わるのが14時くらい当たり前。午後も60人越えると常勤さんは20時台まで仕事してるらしい(私は18時に上がる)。
点滴もベッドが二まわりするくらい稼働中。
お願いだから皆風邪ひかないで~(おまえもな
冬場はちょっと仕事に重点が行き過ぎてダメダメっす。家族もあきらめてます。
家ではただいま年賀状も作成中でありますが、ちゃんと1月1日に届くかは…。
さて、先月から家事の合間に読んでいた本の話でも読んでやろうという方は、続きをポチッとな。
「Gボーイズ冬戦争 池袋ウエストゲートパーク」石田衣良
読みながら、実は前にも読んだことがあるんじゃないかとずっと思いながら読んでいました。それくらい何だか似たような話が多かったです。
相変わらずトラブルシューターをしている主人公・マコト。しかも基本、無報酬。
今回は池袋の闘争再びという感じでしたが、あのクールな王・タカシもマコトという友がいるということをありがたく感じたようです。
似たような話と言っておきながら、IWGPシリーズは好きなんですよね。
「秘密」東野圭吾
映画で知りましたが、原作をようやく手にすることに。
平凡だった一家庭の平凡でなくなる一瞬。そして、非日常的で日常的な生活が始まるのです。
秘密とは、最後の最後に主人公が知って愕然とするところが実は重要なのではないかと思います。
どちらにしても後戻りもできない秘密を抱えて生きていくこと。
最近急に(「容疑者Xの献身」から)東野圭吾を読み始めたマイダーリンもただいま読書中。
最初のところで早々に泣いた私は、ぜひともマイダーリンの感想が聞きたいところです。
「螺鈿迷宮」海堂尊
バチスタシリーズで出てきた白鳥再び参上です。
東城大学と並ぶ歴史ある桜宮病院にスポットが当たります。
「ジェネラル・ルージュの凱旋」より後なのかな。
桜宮の闇とはいったいなんなのか。
螺鈿は貝の内側のきれいな部分を使って作る細工です。これを部屋中に貼り付けたという描写がありましたが、さぞかし煌いた感じなのでしょうか。うーん想像できません。
現在(2008年12月)、テレビドラマでも「バチスタ…」をやっているのですが、白鳥を仲村トオル。映画では阿部寛でしたっけ。その理屈めいた物言いはともかく、ちょっとした小デブの白鳥のイメージではないので、読みながら少々混乱してきます。本当に映像イメージというのは恐ろしい(笑)。
本作の中でも出てくるCTを使った検死(オートプシー・イメージング:AI)は、この先どんどん広がっていけば本当はいいのでしょうが、予算の都合で進まないようです。
ちょっとした診断には予約がいっぱいになるほどCTを利用する日本なのに、まだまだ遺体に対する死因究明には程遠いようです。
死んでしまったら終わりかもしれないけれど、この先の生者の人々の診断のためにもとても有効な手段だと思うんだけどなぁ。一医療者としての意見でした。
「犯罪小説家」雫井脩介
主人公は賞を取った小説家。その賞をとった作品を映画化したいと持ちかける監督。
作品の内容に自殺の気配が漂う、と半ば強引に自殺サイト主催者に結び付けていく監督。それに乗っかる形で調べだすフリーライター。当惑する小説家。
出てくる人物はシンプルです。
ちなみに容疑者もシンプル。
この三者が自殺サイトの主催者とその自殺の謎に巻き込まれていきますが、謎ばかり追っていて、映画化の話はそっちのけ(笑)。
最終的に本当に不幸だったのは、フリーライターただ一人ということに。
作品中の小説も内容がしっかりしていてわかりやすいのですが、話は何せどんどん自殺サイトの話に移行していくので。
そして結末。あれはやはり自分の最後を暗示しているのでしょうかねぇ?
「幻夜」東野圭吾
「白夜行」の第二弾という感じです。ただ、「白夜行」よりも悪女度が増していて、男たちの愚かさぶりも増しています。
いや、本当にかわいそうなのは主人公の片割れなんだけどね。
阪神淡路大震災をきっかけに全てをリセットして生きていく主人公二人。
この世は全て幻のようなもので、昼の光の中を歩こうと思ってはいけないんだそうな。何て荒んだ人生だ。
まだ「白夜行」の時のほうが純粋さもあり、同情心も持てます。
きっと女から見たら、主人公の美冬は胡散臭い作り物のような感じがするんだろうなと思いますが、何せ相手は用意周到切れ者で、普通の女は相手にしてもらえず、少し見目のいい女は排除され、ちょっとできる女は罠にはめられます。挙句の果てに邪魔になったら一生日の目は見られません。恐ろしい女なのです。
このシリーズ、第三弾も出るようですが、今度はどんな悪女が出てくるのかいっそ清々しく待ち構えております。
で、しつこいようですが、この悪女の衝撃を受ける前に「白夜行」から読むことをお勧めします。
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